アメリカでのオドロキ体験 同じ日本人からの洗礼を受けて

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私は今10年海外で暮らしておりますが、元々特に強い意志や目的があって海外留学したわけではありません。

職業給付金が最大80%支給されるのが、その月で終わってしまうという噂を聞きつけ、それならもったいないからと何か勉強しようと思いました。そしてたまたま時間的にも距離的にも通えそうだったのが英語の学校だったという理由だけで英語を勉強することを決めました。

従って、その後学校で出会う仲間に感化されるまで、その時点では全く留学などということは頭になく、カルチャーセンターに通うような軽い気持ちで通い始めたのです。

しかし通ううちに段々欲が出て来て、結局は会社を辞めて1年ちょっと日本を離れる決断をしたのですが・・・・そんな私を待っていたのが、パンチの効いた同じ日本人からの洗礼でした。

 

私が渡米したときの環境

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オーストラリアへ行く前に、3か月アメリカに行こうと計画を立てました。アメリカには各地にアダルトスクールという、英語を母国語としない方々のために無料で英語のレッスンをしてくれる学校があり、そこに魅力を感じ渡米したのです。

アダルトスクールは、近隣のコミュニティーセンター等で毎日クラスの受講が可能ですので、近くでホームステイをしながらスクールへ通うだけで、語学学校等通う必要もなく3か月間十分充実した日々を送ることが出来ました。

そこで到着した次の日に、ある大型電気店でひょんなことから日本語を勉強しているアメリカ人男性と知り合いになり、私のクラスメイトだった19歳日本人男性のトシ君と私は、その後3カ月間、帰国する当日でさえも毎日彼と彼の友達に遊んでもらうこととなりました。今考えると、多くの日本人留学生がアメリカに行ったはいいけどアメリカ人と話す機会がなかったと話している中、そういった友人が出来たことはとてもラッキーだったと思います。

彼は「七人の侍」を見て日本の虜になったと話してくれました。家に遊びに行った際に日本のDVDや飾ってある日本刀の模型、浴衣なども見せてもらい、日本フリークぶりをみせつけられました。また毎週通っているという日本語サークルにも何度か同行させてもらい、日本人選手が登板する野球の試合を見に連れて行ってもらったり近くで開催されたジャパンフェスティバルに連れて行ってもらったりと、随分グローバルな視点から見る日本についても教えてもらったような気がします。

 

そんな私が受けた洗礼

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そんな彼がインターネットで知り合ったという日本人女性がいました。彼女とは何度か会ったのだけれど次は君たちも一緒にご飯食べに行かないか?と聞かれたので、お邪魔じゃなかったら行きたいと返事をすると、お付き合いしているわけではないただの友人なので気にすることはない、是非一緒に行こうと誘われたのです。

現地に住む日本人と会える機会もそんなにないし、色々話が出来るかなと思い、私はトシ君と彼に同行しました。

歳の頃は24、5歳、私よりも若干年下だった記憶があります。待ち合わせ場所に到着し挨拶をする私達に返事もせず、開口一番日本語で「あんた、なんでここに来たの?」とトシ君に質問をしてきました。素直なトシ君は戸惑いながらも「英語を勉強したいんです!」と答えていましたが、それにかぶせるように「2カ月ここに来たくらいでペラペラ英語が話せるようになるとでも思っているの?そんな甘い世界じゃないんですけど。」と返してきました。

私は完全に腹が立ってしまいました。失礼にも程がある、挨拶くらい出来ないのか!?とイライラしながら見ていると、今度は私に「結構良い給料もらってSEやっていたと彼から聞いたけど、そこ辞めてまでしたいことですか?ここで遊ぶことが。」と嫌みたっぷりに聞いてきました。私は渡米する前に仕事していた会社から、復帰できるという約束の下、一旦離職していた状態でしたので、「日本に戻ったら前の職場に復帰できるんですよ。一年遊べるお金は貯めてあるので、好きなことをしてたっぷりロングバケーションして日本に戻ればいいと思っています。」と意地悪な返事をしました。

そこから彼女はずっと機嫌が悪く、アメリカ人の彼以外の私とトシ君とは一切言葉を交わさないまま帰って行きました。そしてその後何度か会う機会もありましたが、私達のことはやはり完全無視でした。一度は私が彼と彼のシェアメイトと話しているのを見て、怒って勝手に帰ってしまったことすらありました。

 

彼女の事情

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後で彼に聞くところによると、彼女は学生ビザで18歳の時に渡米したそうです。生活費をアルバイトで稼ぎながら貧乏学生生活を送っていたようですが、なかなか英語力が伴わず大学への進学が出来ず、専門学校へ入学し、そろそろ卒業しなくてはならない時期になったのですが、卒業後に続くビザがどれも取れそうになく、アルバイトしていた旅行代理店でも働けなくなり切羽詰まっていたようです。

アメリカ人の彼とも、結婚すればビザがもらえるかも?という目的で近付いたようですが、彼にその気が全くなかったようで、彼女でもないのにいきなり求婚してきたけれど当然断ったと話していました。

そして、彼女は結局ビザが取れず日本に帰って行きました。

思えば、最初にあった時に韓国料理店で食事をしたのですが、帰りにチゲ鍋の具も残っていないスープだけを蓋つきのコップに入れてもらったのを大事そうに抱え、明日の朝ご飯にすると言いながら家に持って帰ったのが、とても印象的でした。切り詰めた生活をしていたのでしょう。

 

今の自分が考え直すこと

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今になると、さして英語を勉強していない若者が、短期や中期で留学してくることに対して、危険だと感じたりもったいないと感じることが多くなりました。やはり何もせずにいきなり飛び込む留学と、きちんと勉強してからの留学では結果を出すまでの距離が違うような気がします。

彼女が警鐘を鳴らすように、お金を持っているだけで英語力もないのに努力している自分と同じフィールドに立たれることに苛立ちを覚えることも、今となってはわからないでもないと感じるようになりました。

私は本当にラッキーでした。ホストファミリーにも恵まれ、現地の友達もでき、交通手段もないのに家の向かいのショッピングセンターから毎日送り迎え付きで遊んでもらいました。そんな状況を数日で手に入れた私達に対する嫉妬も少なからずあったと思います。

私も、日本人の留学生が日本と同じ感覚で電車の中で危険を顧みず居眠りしていたり、明らかにおじいちゃんとも言えるような男性からナンパされているのに、言葉が理解できずへらへらしていたり、店員さんが怒って注意しているのに何が何だかわからずニコニコしていたり・・・・そんな日本人を見ると、ちょっと恥ずかしかったり、同じ日本人として情けないと感じたりすることも確かにあります。10年前は自分も同じことをしていたのに。

しかし、例えば私と遊んでいたトシ君19歳は、自己紹介以外全く英語が話せませんでしたが、その後カナダに渡り数年でシグネチャーホテルのスーパーバイザーになり、永住権も会社がスポンサーとなり取得し、10年経った今やその英語力が買われ大手の外資系ホテルで数百人をまとめるマネージャーをするまでに至っています。色々と欠けている状態で留学をしても、本人の努力次第では飛躍的な成長を遂げる留学生もいるのです。彼は本当に努力していました。

 

使えるフレーズ ~私は○○○でアメリカに来ました~

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・I want to study English and get a job using English back in Japan later on.

→英語を勉強して、後に日本で英語を使う仕事をしたいのです。

 

・I want to find an American boy friend and learn English from him.

→アメリカ人の彼氏を見つけて、彼から英語を習いたいです。

 

・I didn’t want to spend my time in my previous job which I didn’t like, I want to do something that I can really get into. And that is English.

→嫌いだった前職に時間を費やすのが嫌で、本当に没頭する物をしたかったのです。それが英語でした。

 

・My father speaks English at his work, and I’m starting to think that I want to be cool like him.

→父が仕事で英語を話すのですが、彼のように恰好よくなりたいと思うようになりました。

 

・I want to work for UNIQLO, and speaking English is necessary to work for them.

→ユニクロに就職したいのですが、英語が話せることが必須条件なのです。

 

・I’m dreaming about being an actor in Hollywood, so I need to learn English for it.

→ハリウッドで俳優をするのが夢なので、そのために英語を勉強しなくてはなりません。

 

さいごに ~同じ日本人同士~

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今では他の日本人と結婚してしまったそのアメリカ人の友人も、彼女の連絡先はわからないそうです。従って彼女の真意のほどはわかりませんが、その一件については、彼女が私にちょっと強めのエールを送ってくれたと考えるようにしています。

そして彼女のように、今の私の状況を欲しがっている人がいることを忘れずに、おごらず自身の生活に敬意を持って毎日を過ごそうと考えるようになりました。

なんとなく住みついてしまいましたが、その住めるということを心から願っている方もいるのです。留学しましたが、その留学すら出来ない状況のなかで、それでも一生懸命英語を勉強している方もいるのです。そんな方に敬意を持って、引き続き生活をしたいと考えています。

そして異国の地にいる日本人同士、お互いの状況を理解しつつ、助け合って暮らしていけるといいですね

About white

日本でシステムエンジニアとして8年働いたところで、急に思い立って職業給付金を利用し英語学校へ1年行き、アメリカのアダルトスクールでの3か月短期留学を経験。 その後、ワーキングホリデービザにてオーストラリアへ渡豪し、一度日本に戻るも一年後にIBM Australiaへ再就職し渡豪、オーストラリア人と結婚し現在1児の母として奮闘中。 英会話講師の家へホームステイ、オーストラリアでの各種短期留学受付中です。詳しくは→http://www.ab.auone-net.jp/~aus-life/