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悲劇から1年、ボストンは負けない

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初めまして。Kanakoです。

19歳、アメリカのボストン大学教育学部1回生、Bilingual Educationを専攻しています。

5年生から9年生まで台湾のアメリカンスクールで過ごし、将来は母校へ戻って英語を第二外国語として学ぶ生徒(English Language LearnersやTeaching English as a Second Language) を教えたいなと考えています。

私の住んでいる街、ボストンはアメリカ東海岸マサチューセッツ州の州都で、アメリカ独立戦争とその後の歴史がたくさん詰まっている街です。そしてボストンにはハーバード大学やマサチューセッツ工科大学など、たくさんの総合・単科大学があります。街の人は穏やかで、治安も良く、アメリカの中で最も安全で住みやすい街の一つとされています。 まだこっちに来て1年も経っていませんが、毎日ほんとうにボストンは良い街だな、ボストン大学に来て本当に良かったなぁと実感しています。先週末はあの有名なボストンマラソンでした。ボストンの人々にとって、今年のマラソンは今までとは少し違う意味を持っていたので、その事について書きたいと思います。

 

ボストンマラソン

ボストンでは1897年から毎年4月の第3月曜日にマラソン大会を開催しています。近代オリンピックに次いで歴史の古いスポーツ大会で2014年4月で117回目を迎えました。

みなさんは2013年のボストンマラソンでの爆発事件を覚えていますか?日本でも数日ほどニュースで取り上げられていましたね。2013年4月15日、第116回ボストンマラソンの最中にゴール付近のコプリー広場で2度爆発が発生、3人が死亡、約300人が負傷したと報じられています。死亡者のうちの1人はボストン大学の大学院生でした。

この事件後、ボストンはもちろん、アメリカ国内で Boston Strongというフレーズが使われるようになりました。ボストンを拠点とするアイスホッケーのチーム、ボストン・ブルーインズ(Boston Bruins)、バスケットボールのボストン・セルティックス(Boston Celtics)、アメリカンフットボールのニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)を先頭に多くの人が爆発で怪我を負った被害者や壊れたビルを支援するために募金をし、事件から1年経った今でも Boston Strongはボストンのスローガンとしていろいろなところで使われています。

事件から1年、ボストンに住んでいるたくさんの人が Boston Strongのメッセージを心にし毎日を過ごしています。普段の生活のなかで、私はよくこのスローガンの書いてあるTシャツを来てる人を見かけるし、晩ご飯を食べながら何気なくマラソンや事件の話をする事も多くあります。Googleで「ボストンマラソン」と検索すると「ボストンマラソン事件」という見出しの記事がマラソンのウィキペディアのページの後に出てくるという事が、この事件がどれだけアメリカの人々に影響を与えたかを示していると思います。

BOSTON-STRONG

そして今年もマラソン大会は開催されました。もちろん去年のような事が2度とないようにと当日は厳重な警戒態勢がひかれ、ボストン大学の生徒には学長とBUPD (ボストン大学警察)から「去年の悲劇を繰り返さないように」と題したメールが送られてきました。大きな鞄や蓋の空いてる飲み物などは持ち込まない・必ず誰と一緒に行ったか、自分の友達の安全確認、連絡の手段や集合地点などを決めておくという内容のメールで、改めて今年のマラソンの重要性が伝わってきました。

当日はボストン大学のキャンパス内の道路をランナー達が走るということもあり、キャンパス内すごい人でした。しかも今年のマラソンは4月20日(わかる人にはわかりますよね。笑)という事もあり、関係者、観覧者など、ただただお祭り騒ぎでした。ここ何日か一桁台だった気温も15度まであがり、私も友達とお昼頃にレースを見に行き、全く知らない人たちですがランナー達を励まし、とても良い時間がすごせました。

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アメリカのなかでも安全な街だと言われていたボストンで起こったボストンマラソンテロ事件。もちろんこの事件は悲劇としてみられています。しかし、ボストンの人々はこのような悲劇に負けるほど弱くはありません。今年のマラソンの観覧者は歴代1位だったそうです。世界各国からマラソンを見に来て、見知らぬランナーをサポートする、また今年も何かが爆発するんじゃないかと疑ってボストンに来ないのではなく、ボストンは大丈夫だという姿勢でボストンの街をサポートする。

「悲劇を引きずるのではなく、それを糧にボストンをもっと良い街にしていく。街の人が力を合わせてボストンがどれだけ強いかを世界に見せてやろうじゃないか」

今年のマラソンはただのスポーツのイベントではなく、街の人の団結力や愛国心、そして何よりもいかにボストンが強い街なのかを示すイベントでした。そして、来年も再来年も開かれるであろうボストンマラソン、回を重ねるごとに2013年の悲劇を乗り越えボストンはさらに良い街になっていくと信じています。

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