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同じ事実を日本側と外国側から見てみよう 見えてくるギャップとは?

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30歳近くまで日本にいた私が、いきなり思い立って海外へ飛び出し生活をしていますと、日本のいいところ悪いところが色々と見えてきます。

やっぱり日本人でよかったなと感じることが多いですが、稀に恥ずかしい思いをすることもあります。例えばそれは捕鯨問題やイルカ漁が取りざたされた時であったり、日本で起こった極悪な犯罪をニュースで報道している時であったり、無知な留学生が周りに迷惑を掛けたときであったりします。

そんな時は、同じ日本人として首をすくめてそーっと小さくなっていたい衝動にかられます。

そんな中で、日本人が責められる必要がある問題か?と逆に疑問を抱くこともあります。国それぞれの考え方の違いなのでしょうが、どうも考え方の違いからあらぬ場面で責められ、解せないことも多々あります。

今回は、一人のオーストラリア人女性が語った日本での出来事に対して私が思うことのあった話をさせていただきます。皆さん、このケースどう思われますか??

 

駅員さんは何のための人!?と怒る友人に・・・・

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私の友人に、日本人の男性と結婚したオーストラリア人の女性がいます。彼らには3歳と1歳の子供がいて、日本に住むおじいちゃんおばあちゃんに会うためよく日本へ帰国するそうなのですが、旦那さんは仕事が忙しくたいていは留守番をし、彼女が二人の子供を連れて1年に何度か、2週間程日本へ孫の顔を見せに帰ります。

その彼女がとっても怒っていた出来事なのですが・・・・

成田空港で飛行機を降りて電車に乗り、夜7時を過ぎてぐっすり電車で寝てしまった二人の子を抱えて乗り換えをしたそうなのですが・・・・スーツケース1つにリュックサックを抱え、片手に1歳児を抱っこし、もう片手で3歳児の手を握り、階段を上ろうとしている経過を階段の下で駅員さんがただただ無言で見ていたそうです。

駅員さんって、お客さんに快適に駅を使ってもらうための人じゃないの!?と彼女はカンカン。外国人に話しかけるのが怖かったのか、単ににボーッとしていたのか・・・・残念ながらこの駅員さん一人が、彼女の日本人に対するイメージを一気に下げてしまったようです。

 

日本人側から見る事実

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日本に生まれ育っている私は、同じ事実を突き付けられても、自己責任だ、子供が2人もいるのにそんな大荷物持って歩いているほうが悪いと自覚するかもしれません。

無理で大変な旅になると覚悟してきた場合、人の手を初めから期待するのは愚かなことだと私は考えます。親切は感謝するものであって要求してはいけないと教わり育ってきているので、夜も暗くなってから到着する便なのであれば、乗り換えが少なかったり荷物の持ち運びをあまりしなくてもいい高速バス等を利用するか、それが利用できないのであれば空港近くのホテルで一泊すればいいと思います。

基本的に自身でハンドリング出来ることを前提に行動し、いたしかたない状況下であれば自然と誰かが手を差し伸べてくれるはず。日本人は旅行者に優しいと各国の旅行者が言うのですから、それで誰からも助けられなかった場合、原因は本人にあるのではとすら思います。

 

外国人側からみた日本

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しかし彼女は、彼女を助けたり、エレベーターの場所を教えてくれさえしない駅員さんを責めました。それもそのはず、私には4歳の娘がいますが、ここオーストラリアではこちらが恐縮してしまうくらいいつも周りに助けられています。たいそう甘やかされていると感じることすら多々あります。

日本では、妊婦さんや子連れが表面的には優遇されているように見えますが、やはりそれが個人レベルまで浸透していないのかなと思うことがあるのも事実です。

私自身も特に子供が生まれてから、日本で暮らすことがこんなに大変だったかと思うような事態に直面することが多々あります。まるで小さい子供を持つことが罪であるかのように、一歩外へ出ると全てに気を使っていなくてはならないような気持にさせられます。

日本人の私が感じるのですから、オーストラリア人である彼女は余計敏感にそういった雰囲気を察知したのでしょう。確かにオーストラリアで私が住む地域では、ショッピングセンターの駐車場には、入口に近い障害者専用のパーキングスペースのとなりに必ずベビーカーを使う方専用のパーキングスペースがあります。エレベーターでも、どんなに人がいても乳幼児を抱えているお母さんは必ず最初に出入りできるよう周りが自然と動きます。

そんな国からやってきた彼女が、この態度に憤慨する理由も十分わかります。

例えばこれが日本でなくオーストラリアだったら、人々はこう声を掛けていたと思います。あなたがこの駅員さんだとしたら、こんな風に声を掛ければいいのではないでしょうか?

・Do you need any help? 助けが必要ですか?

・May I help you? お手伝いしましょうか?

・Are you alright? 大丈夫ですか?

・Is anything I can do for you? 何か私にできることはありますか?

とっさには出てこなくとも、簡単な文章で十分です。

逆に、あなたが困っているところにこうやって話しかけてきた方がいたら、Yes, pleaseやThank you、もしくはNo, I’m OKと笑顔で返せばいいだけです。ごくシンプルで簡単なのです実践してみてください。

 

認識の違いだけで決して意地悪ではないのです

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日本人は基本的に自己責任で動く国なのではないでしょうか?他人に迷惑を掛けないように責任を持って生きる代わりに他人の面倒を見る気もないというとおおげさでしょうか。個人金融資産が世界でトップクラスだというのもそういった意味ではうなずける話だなと思います。

対してオーストラリアは互いが頼りあって助け合っている雰囲気がとってもします。ボランティアや社会福祉を重んじ、そういったことに対して個人の意識がとても高いことにいつも驚かされます。

以前夫と言い合いになったことがあります。福島で被災した夫の友達をしばらく私の親戚や友達のもとで引き取ってもらえないかという話を受けて、親子3人引き取ることは到底無理だと言った私に「日本人は冷たいね。」と言い放った夫の言葉から始まった言い合いでした。

相手は知らない人、しかも一人は日本語で会話するのに困難な外国人。引き取るからには責任を持って世話をする、きちんとできそうにないのなら最初からYESと言わない。これが私の意見だったのですが、困っている人がいたら取りあえずできるところまで助けるのが当たり前というのが彼の意見。私は友達や親せきにそれをお願いすることで迷惑をかけるのではという思いが強く、やはり聞いてあげることができませんでした。

以前、夫のお母さんが全く知らない夫の友達の元彼女を家に2週間引き取ったことがあります。ドイツから彼氏に会いに来たのに振られてしまい、その日から滞在する場所がなくなったのだけれども、ホテルに宿泊するお金をもっていないというドイツ人女性を引き取ったのです。

日本人は冷たいと言われた後でこんな話されたら、さすがに自分の心の狭さを考えざるを得ませんでした。でも同時にその彼女、無計画さゆえ自業自得ではないかともやはり思ってしまいました。

どちらがいいかというと、どちらの要素も持っていたいところですが、少なくとも10年オーストラリアに住んでいて、自分がとても他人に厳しく心の狭い人間だと感じることが何度もあったことも事実です。

東京オリンピック開催の際には、外国から沢山の人々が日本を訪れることになります。せっかく興味を持ってはるばるやってきてくれた外国人の皆さんが嫌な印象を抱いて日本を出ぬよう、そんな外国人の考えも理解したうえで日本は良い国だった、人も優しかったし過ごしやすかったと思って帰っていただける国作りをしたいものですね!

 

About white

日本でシステムエンジニアとして8年働いたところで、急に思い立って職業給付金を利用し英語学校へ1年行き、アメリカのアダルトスクールでの3か月短期留学を経験。 その後、ワーキングホリデービザにてオーストラリアへ渡豪し、一度日本に戻るも一年後にIBM Australiaへ再就職し渡豪、オーストラリア人と結婚し現在1児の母として奮闘中。 英会話講師の家へホームステイ、オーストラリアでの各種短期留学受付中です。詳しくは→http://www.ab.auone-net.jp/~aus-life/